選挙だポン!
選挙だポン! 本文
ただーいまー。
おかえり。早かったわね?
いやー、面白かった。
まさか、私が起きる前に行くとは思わなかったわ。
だーってー。蓉子さんってば、さっさと期日前投票しちゃうんだもん。
いい具合に役所に行くことがあったし。
……で? いつもはぐずぐずしてなかなか行こうとしない貴女が、今日はどういう風の吹き回し?
……で? いつもはぐずぐずしてなかなか行こうとしない貴女が、今日はどういう風の吹き回し?
へっへっへー。ちょっと面白い情報を仕入れましてー。
空箱を確認してきたのね。
ありゃ。
ふふふ…。。
ちぇー。自慢してやろうと思ったのに。
充分自慢になるわよ? 私は見たことないもの。
そう?
……で、どうだったの?
本当に、一番を取ろうと頑張っちゃう人っているんだ。
貴女も今日はそうだったんでしょ?
そうだけど。常連さんがいるみたいだよ。
一番に着いたから扉の前で待ってたら、次に来た人に「ちぇ」って舌打ちされたもの。
一番に着いたから扉の前で待ってたら、次に来た人に「ちぇ」って舌打ちされたもの。
……。
投票所の人も、私の顔を見て「あれー?」って顔してたし、2番目3番目の人と、ずいぶん親しく話してたなぁ。
3番目の人なんて、「今日は残念でしたね」なんて言われてたもの。
3番目の人なんて、「今日は残念でしたね」なんて言われてたもの。
あらま。
でね、1番の札もらってさ、投票用紙に記入して、箱の所に持っていったら、小父さん2人と小母さん1人が待ちかまえてた。
訊いてみたら、投票所の責任者の人と、立会人さん2人なんだって。
自分の名前と連絡先を専用の紙に記入してね、それから4人で中になにも入ってないことを確かめて、それで初めて投票できるんだよね。
訊いてみたら、投票所の責任者の人と、立会人さん2人なんだって。
自分の名前と連絡先を専用の紙に記入してね、それから4人で中になにも入ってないことを確かめて、それで初めて投票できるんだよね。
……。
なんかすごくドキドキしちゃった。
子供みたいね。
やー。なんでも経験しとくといいよねぇ。
……でね。
……でね。
まだあるの?
うん。
私の次に来た人がさ、先に比例代表の箱の前で待ってるんだよ。
そっちはそっちで一番に投票する人がさ、同じ手続きして投票するんだってさ。
私の次に来た人がさ、先に比例代表の箱の前で待ってるんだよ。
そっちはそっちで一番に投票する人がさ、同じ手続きして投票するんだってさ。
へぇ。
投票って順番どおりにするんだとばかり思ってたよ。
昼とか夕方以降にしか行かないものね。
そーなのよ。
選挙なんてうるさくて退屈なばっかだと思ってたけど、いろいろ面白いね。
今日はちょっと得した感じ。
選挙なんてうるさくて退屈なばっかだと思ってたけど、いろいろ面白いね。
今日はちょっと得した感じ。
それは良かったわね。
うん。選挙……っていうか、投票日の楽しみができたっていうかさ。
……。次も一番乗りをやってみる気?
だって、面白かったんだもん。
いつまでもぐずぐず言って、行かない算段をするよりは、いいわね。
でしょー?
次は蓉子も一緒に行こうね。
次は蓉子も一緒に行こうね。
はいはい。貴女がそれまで忘れなかったらね。
あ、ひどーい。