へっぽこ・ぽこぽこ書架

二次創作・駄っ作置き場。 ―妄想と暴走のおもむくままに―

艦これ駄文。

武蔵と隼鷹 甘え2

武蔵と隼鷹 甘え2 本文

逆のパターンもある。
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○夜 武蔵の部屋。
武蔵が部屋で本を読んでいる。
デスク上には別の本が積み上がり、書き付けが大量に散らばっている。
どうやら何かの勉強中らしい。
部屋のドアは開いている。

コンコン…と控えめなノックの音。
顔を上げてドアの方に視線をやる武蔵。
しかしそこには誰もいない。
武蔵
………。
(ふたたび視線を落として勉強をつづける)

 

サラサラと鉛筆が紙の上を流れる音。
デスク上に無造作に重ねられている書き付けと、付箋を挟まれ積み上がった本。
眼鏡越しに見える伏せた目と長いまつげ。
文字を連ねていく手元と繰られていく本。
そして……
静かに控えめに、のし、っと背中にかけられる誰かの体重。
武蔵の視線が後方に移動する。
武蔵
おかえり。

 

……ああ。

 

武蔵
疲れているようだ。

 

……ああ。

 

武蔵
(武蔵の視線が、藤紅色の髪を捉える)

 

行儀悪くあちこちの方向に跳ねる髪は隼鷹のもので。
武蔵
(視線をまた書いている手元に戻して)………。

 

隼鷹
(武蔵の背中に、向こうを向いて寄りかかっている)
……あんがと……。

 

武蔵
なに、別に邪魔をしなければいい。

 

隼鷹
 隼鷹   ん……。

 

しばらくそのままでいたが。
隼鷹
ね。

 

武蔵
なんだ。

 

隼鷹
重くない?

 

武蔵
……もっと太った方がいい

 

隼鷹
あっそ……。

 

武蔵
折れそうで、こわい。

 

隼鷹
………。

 

武蔵
もっと柔らかい方が良いな。

 

隼鷹
……自分を棚に上げんじゃねっつの。

 

武蔵
すまんな(口とは裏腹に平然としていて)

 

隼鷹
………。

 

武蔵
………。

 

隼鷹
………。

 

武蔵
終わったら、卵酒でも作ってやろう。

 

隼鷹
甘酒が良いな。

 

武蔵
だったら、鳳翔のところにもらいに行かないと。

 

隼鷹
じゃ、卵酒でいい。

 

武蔵
わかった。

 

隼鷹
酒は割らないでねぇ……。

 

武蔵
……わかった。

 

隼鷹
へへ……。

 

サリサリと鉛筆が紙の上を走る音。
隼鷹に寄り掛かられながら勉強を続ける武蔵。
向こうを向いたままべーったりと武蔵にくっついてる隼鷹。
夜はゆっくりと更けていき……
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