へっぽこ・ぽこぽこ書架

二次創作・駄っ作置き場。 ―妄想と暴走のおもむくままに―

艦これ駄文。

『風向き、よし!』マンガ版OP

『風向き、よし!』マンガ版OP本文

○とある基地の一画。
広がる草の原と畑それに続く森と山。
そして木造1階建ての建物。その向こうに見える基地施設。
そして――
首にタオルを巻いた、ヒナセ提督(女性)
Tシャツに作業パンツと作業用長靴、手には軍手。傍らには鍬。

そんな出で立ちのヒナセが、空を見上げてぼうっとしている。
休憩中なのか、地面に腰を下ろしている。

風が吹いている。
ヒナセ
(……あ――)

 

鼻をひくつかせるヒナセ。
ヒナセ
(潮……のにおい……)

 

はた、と我に返る。
ヒナセ
……て、当たり前か。

 

立ち上がって、周りに視線を投じる。
水平線。
遠く入り江で水遊びをしている艦娘たち。
ささやかな係留岸壁。
ヒナセ
(イカンイカン。この基地にいると、
つい 戦争をしてるって忘れそうになるな)
……平和ボケしてる場合じゃな——

 

(大音響で)きゃー―――――――――!!!!!

 

ヒナセ
(声に吹き飛んでひっくり返る)

 

ヘビが出たー――――――――――!!

 

「なんですってぇ!」「ヘビー!? どこどこどこー!!!」
「おやつが出ましたのー!?」「捕まえろ、捕まえろーー!」
「そっち行った、そっちー!!」「ヘビって何が出たの!?」
「ハブー!?」「ハブだったらオレにまかせろ!!!」
「てーとくー、ヘビが出たって、ヘビー!!」
「カワチ提督ー!! 早く早く。ヘビ獲り棒ー―!!」
「ほいほい今行くー!!」
等々の声。
その声を聞きながら、気を取り直したヒナセがよっこらせと立ち上がる。
ヒナセ
……なんてこった……(涙にくれながら)

 

向こうではヘビを追いかけ回す艦娘数名と副司令カワチ提督。
カワチ
ヒナセ! 司令官!! 何してる。君がいちばん得意だろうが!!

 

カワチ提督、上機嫌でヘビ獲り棒を振り上げてヒナセを呼ぶ。
ヒナセ
(渋い顔)……ヘビは貴重なタンパク源だと教えたら、これだよ……。

 

空を仰いでヒナセはため息を漏らし……。
ヒナセ
ああ、肉に不自由しない生活がしたい……。

 

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